恵比寿でお食事♪ -Sacra-

You

2009年02月13日 01:06

 10日の夜、久しぶりに恵比寿に行った。翌日は休日でもあったので、顧客先に外出したついでに食事でもということで、恵比寿に行くことにした。
 19:30前くらいに恵比寿に着いたが、少し遅れてくる相方を待つ。で、読書でもしようかとコーヒーショップを探すが、さすがに休前日なせいでもあろうか、どの店も人がいっぱいである。3軒ほど、人であふれている店をスルーして、3番出口の近くにあったコーヒーショップがやや席が空いていそうだったので、そこでコーヒーを飲みつつ読みかけの本を繰っていた。顧客先でずいぶんたくさん話をさせられたので、のどが渇いていたし、何よりも静かな場所を欲していた。
 コーヒーでのどの渇きは癒えたが、隣の席のOL三人組がうるさく(まぁ、仕方ないが……)静かな場所という望みは叶えられなかった。
 コーヒーを半分ほど飲んだところで、相方が到着した。静かなところならもう少ししてもいいかなと思ったが、そうでもないので早々に店を後にする。

 ところで、恵比寿で待ち合わせはしたものの、食事の店などは決めていない。これもまた、いつものことではある。
 何となく「焼鳥でも」ということになり、ケンタッキーとウェンディーズが並んだ間の小路を入っていく。ここは両側に多くの店がひしめいていて、通りからすぐのところにある「ももたろう」という店が見えたので、早速入ってみた。もちろん、入店前に店の前のメニューをチェックしたが、雰囲気の割りに値段はリーズナブルだった。かつ、店の雰囲気もよさそうだったが、二階にある店に入るとすでに満員のようである。時間も時間だし、と諦めかけたときに店員の天の声が聞こえた。
「この先に、うちの系列店があるので、そっちから今迎えの者をこっちに呼んでいます。そちらでどうぞ」
――系列店たって……うちらは焼鳥を食いたいんだけどなぁ。焼鳥がないのなら、系列もクソもないぞ。
 そう思った我が心中を読まれたか、店員はさらに「基本的にうちと同じメニューはそろえていますんで。さらにそっち(系列店のほう)なら、お刺身なんかもご用意できます」と私の気持ちをとろかせるような言葉を投げかけてくる。
 そんな経緯で訪れたのが、紹介しようと思っている「Sacra(さくら)」である。
 店は三階建てのようで、全体に和テイストでシックな感じにまとまっている。外見は申し分ない。
 店に入ると、一階はカウンターメインなようで、照明を落とした雰囲気にバーテンダー風の制服を着た店員が迎えてくれる。ここで、どうしても書いておきたいことがある。
 店を入ってすぐのカウンターに二人の店員がいた。そのうちの一人が外国人だったが、この人がめちゃくちゃ「かっこいい」のである。言葉少なに「いらっしゃいませ」と言いつつ、実に爽やかに微笑む表情には男女を問わず惹かれるに違いない。浅黒い顔に、外人特有の彫りの深い表情。何よりも目が美しい。伸ばした黒髪を後ろでほどよく無造作に束ねているが、その感じにも飲食店の店員としての清潔感がある。少なくとも不快さは感じない。
 この日は火曜日だから、火曜の夜に行けば会えるのかもしれない。イケメン店員が好みの女性なら、狙ってみる価値はある。逆に「今日はキメるぜ」と気合を入れてデートに誘った男性なら、敬遠するのがよろしかろうww

 私たちが案内されたのは、3階の掘りごたつ風の座敷仕様の席だった。二階はスルーしただけなので、どんな感じか分からない。3階は座敷で、靴を脱いで座るので、寛げる雰囲気にはなっている。だが、個々の席も、テーブル間の距離も“狭い”という印象は否めない。場所柄、また人気店ゆえ仕方ないのかもしれないが、廊下も狭く、すぐ後ろをひっきりなしに店員が通る点は少し落ち着かない感じがする。女性をエスコートするのなら、自分が廊下側に座るのが正解だろう。
 隣の席との距離感から、(うるさいと嫌だな)と思ったが、たまたま周りの客層がそうだったのか隣席の会話が横から飛び込んでくるような煩わしさはない。とにかく「うるさい」のは大嫌いで、まして宴会でもないところで大騒ぎしているような店なら、ここで紹介することもなかったろう。ぐっと落とした照明も、静かであればこそ雰囲気が出るのだ。暗い場所で大騒ぎする(できる)人を、実はあまり信用していない。端的に言えば、「この人はTPOを弁えるということを知っているのだろうか」と訝しんでしまうのだ。

 さて、とりあえず生ビール(何を飲むにせよ、仕事上がりの一杯はやはりコレなのだ!)を注文し、本題の焼鳥が書かれたメニューを見てみる。「注文は二本から」という但し書きはあるものの、一本当り100円~150円程度のものが多く並んでおり、こちらもリーズナブルな印象だ。で、とりあえず好きなハツとネギマといった辺りの無難なところからオーダーしてみる。ついでにカルパッチョも頼んでみた。
 乾杯を終えて、ビールが体に浸みてきた頃に最初の焼鳥が届いた。店内がほぼ満員という状態の割には早いか? あまり「待たされた」という印象はない。ちなみにオーダーしてから、注文の品が届くまでに異常に待たされる店も、私的には「二度と行かない店」にリストされる
 早速大好きなハツを口にしてみる。
「旨い」
 塩加減もよく、肉は柔らかで、変なクセもなく旨かった。ネギマや豚カルビあたりも、とりたてて絶品とまでは言わないまでも、十分に美味しい( ゚Д゚)ウマー それで結局、ビールは早々に切り上げて、日本酒(地酒)に切り替えてしまった(笑) 最近はもっぱら純米を好んで飲むが、やはり塩味の焼鳥は間違いなく好相性なのである。
 しかし……、カルパッチョはまぁまぁ。それなりに凝ってもいるが、マグロの赤身を使っている割に、オリーブオイルなどが使われていない(和テイストを追求した結果だろうか?)ので、あっさりしすぎている。いっそ刺身にしたほうがよかったのかもしれないが、それにしても進んで口にしたいと思えるほどではなかった。ひたすら串焼きをアテに、日本酒や焼酎あたりをたしなむのが常道かもしれぬ。
 とはいえ、酒の種類も非常に豊富で、洋酒やカクテルの類もそろっているので、「日本酒や焼酎はチョット……」とか色水(=カクテル)しか呑めないなんて女の子を連れてきてしまっても大丈夫である。料理も盛り付けはかなり凝った感じであり、使っている器もけばけばしくなくシックなので、その点は安心できる。

 いずれにしても人気のお店には違いなく、もし週末とかに行くのであれば予約するほうが懸命かもしれない。代官山からもさほど遠くないようなので、ショッピングの後に行くなんていうのもいいかもしれない。あまりがつがつと飲み食いして、騒ぎたいのであれば、近くに居酒屋もあるのでそちらへどうぞ
 イケメン店員とハツの串焼きは一見の価値がある。ただし団体でなくとも二時間制みたいで、1時間半くらいで「オーダーストップ」を告げられる。それからは、やれ「飲み物もオーダーストップ」だの「お会計を先に」だのと言ってくるので、じっくりと腰を据えて飲むには、少々向いていないことを付言しておきたい。
 それにしても、たまに都会に出ると疲れるなぁ~www
(了)
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